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家紋は日本のロゴデザインにおけるルーツ?

  • 2016.01.27

  • 家紋とロゴデザイン

    日本におけるロゴマークのルーツは家紋なのか

    日本におけるロゴの起源には家紋であるという説があります。家紋というのは血統や家系、家柄やその地位を示すものとして用いられてきた紋章のことです。はじまりは平安時代にまでさかのぼります。また、時代によって変遷があったため、江戸時代に入ると庶民の生活の中にも溶け込んでいったとされています。

     

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    平安時代 -写実的な家紋-

    特別に指定された家紋を覗いては使用をすることに制限がなかったため、家紋をいくつ所持しても問題なかったとされています。そのため墓地や船舶、家具などあらゆるものに付けられていました。ただ他家が使用している家紋を無許可で使ったことで摩擦が生じたり、トラブルが発生していたとされています。将軍や大名といった地位が高い家の家紋であれば、なおさら大きな問題となるのです。そのために他家で使用されているものには配慮して使用しないという暗黙の了解のようなものが存在したと言われています。
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    戦国自体 -進むシンプル化→現代の家紋の原型-

    家紋の役割としては、主に戦国時代に勢力の強大さをアピールする狙いや、連帯感を高める目的があったと言われています。それまでの時代では写実的なデザインが多かったのですが、徐々に象徴的な家紋が増えていきました。現在でも見ることができる家紋の原型は、この戦国時代にほぼ完成したと断言できるでしょう。

    大きな戦乱が少なくなり、平和な時代へと入ると家紋も儀礼や儀式的な役割を担うことが多くなりました。武士が着る礼服にも家紋がつくようになり、庶民も武家を真似て新たな家紋を作り出したりしたので、家紋の種類が大量に増えたのです。
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    江戸時代 -階級社会の権威の象徴に-

    特に江戸時代では武士同士で戦うことはなくなり、合戦での敵味方を区別するための家紋の役割はほぼ消え、権威の象徴という意味合いが大きくなりました。士農工商といった身分が分けられ階級社会となっていた江戸時代では、相手の家格や身分に応じて自分の身なりや家族を正すために家紋を用いたり、家の格式を他の家の人に示すための目的で使用されました。

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    ※しかし、使用に制限はなかった。

    日本では一般庶民にまで広く浸透していましたが、階級的に低い位置づけの人々までもが自由に家紋を使っていました。貴族といった一部の階級のものにしか使用が許されていなかったヨーロッパにおける紋章とは対照的といえる位置づけだったのです。

    階級が低い人々は苗字の公称が不可能でしたが、家紋を使用することは許されていたため、その人の家族や一族としての標識として機能していたとされています。また、羽織や裃といった正装の衣服にも家紋を付けることが一般化していたため、当時の人々の生活は非常に華やかなものとなっていたようです。

    家紋を用いることが一般化

    次第に家紋は一般の文化様式に浸透

    家紋を使用していなかった人も家紋が必要とされる機会が増え、下層庶民の間でも装飾された家紋が使われるようになりました。左右対称や上下対称、丸で囲んだような形の家紋が増えたのはこの時期だと考えられています。

    他には幕末頃にヨーロッパなどでジャポニスムとしての家紋のデザインが高く評価され、有名画家の絵画などに使われるなどしました。

    しかし武士が姿を消すようになると、家紋も徐々に少なくなっていきました。戦争が終わり、個人の時代へ入るとその傾向はより強くなり、人々の家紋への関心はどんどん薄れていきました。今では日常生活の中で家紋を見る機会は限られたものとなりました。

     

    現代の東京

    現代における家紋とは?

    そして現代でのロゴデザインの役割は、会社のサービスやコンセプトを世間に広く認知させるためのものや、従業員たちの帰属意識を向上させるために用いられることが多くなりました。それでも現在でも家紋のデザインをベースとしたロゴデザインを作っている有名な企業や学校・自治体は多く存在します。家紋の使われ方としては数種類あり、まずは家紋のデザインはそのままにしてシンボルマークにする形、家紋のデザインのある一部をロゴの中に取り入れる形、そして家紋をベースとして新たなデザインを作り出す形です。

    特に三井物産は古くから伝わる家紋を度重なる進化を遂げて、今もなお使用していることで有名です。 佐藤可士和さんが手がけたことで話題にもなりましたね。

    ロゴデザインが家紋を起源としていることは日本ならではです。現在のロゴが世間に認識される以前から、家紋がロゴの役割を果たしていたという事実は世界を見渡しても珍しいことです。

    三井物産のような有名企業でなくても、地方自治体が使うロゴや国旗に関してもロゴや家紋と同じく自分たちの意思や存在を示すものという意味があります。旗印を立てる行為というのは、社会におけるポジションを明確なものにすることでもあるのです。つまり、家紋とロゴの役割は世の中に旗印を立てるという意思表示でもあります。

     

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    KPG_Payless / Shutterstock.com

    このように日本における家紋とロゴの役割は古くから一貫しています。これまで何気なく見ていたロゴデザインも、過去のルーツを振り返ると見方が変わってくるはずです。日本では三井物産や島津製作所等が有名ですが、他にも家紋のデザインを引き継いだり、刺激を受けて作られたデザインのロゴはたくさんあります。それらを意識的に探してみるのも面白いかもしれません。


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