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デザインの製作はゲームに似ている – タイプデザイナー・インタビュー

  • 2019.06.11

  • タイプデザイナー・インタビュー

    ハンシェ・ファン・ハーレム(Hansje van Halem)さんは、文字とイメージの壁を壊し続けているグラフィックデザイナーであり、タイポグラファーです。

    興味深いのは、ハーレムさんの作り出すデザインが実に自由に即興的でありながら同時に非常に整然と計算されていることです。どのように作品を制作しているのでしょうか?

     

    デザイン製作はゲーム

    作業というよりはむしろゲームのようなものですね。1本の線を描いて、そこに描き足して、また描き足して、さらに描き足したらどうなるか…という感じです。あるいは、グリッドを作ったらどうなる…文字のまわりにスペースを設けたら?そして線を全部つなげたらどうなるか…。こういった技術面に疑問や興味を強く持っています。

     

    まず文字を描きます。ペンタブを使って手描きです。しばらく続けていると、判読不能のかたまりになっているわけです。そういう風にしてパターンの作り方を発展させました。

    デザインをゲームと例えるなら、パターン作りのルールはそれほど厳しくはありません。美しければそれで十分です。

     

    逆にタイプデザインや文字の形状のためのゲームなら、ルールが厳しい方が面白いと思います。文字として読めないといけませんから。

    あとは、距離を利用して遊ぶのも好きですね。たとえばポスターですが、とても近いと「あぁ、線が何本かあるだけだ」と思います。少し離れると文字が見えてきます。距離を利用して描くと何か文字に見えたものが実際は単なる何本かの線であるということのメカニズム自体は、私は理解できていません。ただ、どうすればそう見えるかを探し続けているのです。

    …こんな感じで私はデザインしています。

     

    あとは、展示会は本を出版するいい機会でしたね。

    展示会での作業のやり方も、前に作った素材をサンプリングしたり再利用して、これまでとは異なる文脈に置きました。ある意味、新たに作品を作るのに似ています。

     

    デザイナーのルールについて

    グラフィックデザイナーになるとよく質問されるのが、“デザイナーのルールについて”の質問です。そのルールを時間・予算・ユーザビリティなどに合わせなければいけませんから。現在ではそういった要素はルールのようなものになっているのです。しかし自分自身のスタイルを確立すると、「とにかく貴方にやって欲しい」と私のところへ人が寄ってきます。思うに、私のルールは他のグラフィックデザイナーのルールよりもはるかにゆるいのかもしれません。

     

    私は、人から「タイポグラフィーはこうすべきだ」と言われるのが好きではありませんでした。少なくとも当時はそうでした。今はかなり違っています。境界線を捨てて、ルールを捨てようとしていましたが、むしろルールというものがほとんどないのだと感じました。ですから、反抗すべき対象を自分自身で決めなくてはなりませんでした。

    一番良いのはとても伝統的なタイポグラファーになることでした。そこで気がついたのです。「私はセリフ書体が好きなんだ」と。徹底的に研究して、ベストなセリフ書体、伝統的なタイポグラフィーにとても合う書体を探しました。多分わたしの反抗とは、ヘルベチカ(Helvetica)を使わないということなのかもしれません。ヘルベチカを使うのがその頃の伝統でしたから。

     

    他のクリエイターとの関わり

    土曜日に「Lowlands」(オランダの音楽とアートのフェスティバル)のディレクターから「できるだけ早くあなたのスタジオを訪問したい」というメールが届きました。そして、私が今座っているまさにここで彼は言いました。「イベントアイデンティティのトータルデザインをお願いしたい」と。私は「いいですよ。フラッグみたいな何か小さなものをお願いされるかと思っていましたけど」と答えました(笑)

     

    ・Lowlands 2018 のイベントアイデンティティ

     

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    以前は自分ひとりでできる作品ばかり作っていたので、同じ作業を繰り返すことになればとても時間がかかっていたと思います。他の人たちと一緒に作業をしたのは今回が初めてです。デザイナー/プログラマーのユスト・ファン・ロスム(Just van Rossum)さんと話をしたときのことを覚えています。「あなたの書体を使って私たちはいろんなことができますよ」とロスムさんは言ってくださいました。とても光栄に思いましたが、これといった話題がなかったので、この誘いにすぐに応じるのをためらいました。

    でも、こう考え直しました。「ロスムさんと一緒に仕事ができるチャンスかもしれない」と。自分のデザインルールについて説明することになり、次にお会いしたときにはロスムさんはもう既にプログラムの基本的なスクリプトを書いていたのです。今はロスムさんが私のために作ってくださったそのツールを使えば、単語を入力してキーを押すだけでイメージが作成されます。気に入らなければ修正できます。線を調整する機能も追加してもらいました。水平の線と垂直の線を個別に変えられます。ロスムさんのプログラムがイメージが描き出すのを見るとほんとうに驚きます。ロスムさんが私の書体の構造をシステム化して大規模に展開できるようにしたので、「何かできるかもしれない」と私は思いました。

    一緒に作業する事について今はとても大きな可能性を感じています。

     

    参照リンク : Type Designer Interviews. Part 1: Hansje van Halem – Typotheque (CC BY 3.0)


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