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手描きスケッチから生み出された戦略的なロゴデザイン作成例

  • 2018.08.14

  • ブラジルの戦略的なロゴデザイン

    ブラジルのデザイン事務所Gilnei Silvaは、広告業界に携わって20年というキャリアを持つ老舗の事務所。立ち上げ当時は、デザイン業界にパソコンが普及し始めた過渡期にあたり、それまで当然だった手描きのイラストレーションや写植といったデザインの常識が変わり始めていました。現在では当然のように、ゼロからデザインをパソコンで作ることが普通になりましたが、当時のデザイナーはこれまでの仕事とはまるで違う新たな環境に戸惑う人も少なくありませんでした。

    Studio Gilnei Silvaのヘッドデザイナーは、ロゴデザインを作る際、今でも手描きのスケッチを作業の基幹部分とし、最後のブラッシュアップをパソコンの作業にあてています。手描きデザインのメリットは、頭にあるイメージを忠実に「絵」として表現できることにあります。慣れや向き不向きでアナログとデジタルの使い勝手は人により変わりますが、手描きで慣れている人にとっては、ダイレクトに思いを紙に描くことはデザインの基本です。Studio Gilnei Silvaの手描きデザインは丁寧で繊細だと評判の高い作品ばかり。どのようなロゴデザインが、このスタジオから生まれていくのか、3つの作成例を見ていきましょう。※記事掲載はデザイナーの許諾を得ています。(Thank you, Gilnei Silva! )


    次世代の新ワインブランドのロゴデザイン作成例

    次世代の新ワインブランドのロゴ

    ワインは古い物ほど価値があるとされ人気もありますが、この定説はオンラインショップという販売形態には当てはまらず、「昔ながら」のスタイルではユーザーに選ばれるのは困難でした。

    そこで「Serra’s Things」というブランドでワインを販売していたサイトは、「Vineria 9」という名に生まれ変わり、コンセプト諸共リ・ブランディングすることとなったのです。

     

    ■新ブランドロゴのコンセプト

    新ブランドロゴ

    新たなブランドを立ち上げるに際し、改めて設定したコンセプトは「sage」。日本語で訳すると「賢者」や「知恵」「知識」などを意味し、概ね賢さ全般を指す言葉です。

    古くからワインに関わってきたこの企業は、ワインに対する知識が豊富で、単なる飲料販売に収まらないワインのスペシャリスト。この培ってきたノウハウを生かし、ワインのトータルプロデュースを引き受けるようなブランドを目指したのです。

    コンセプトに基づき、掲げられたキャッチコピーが「enxergamos além do vinho」。ポルトガル語で「ワインを越えたその先へ」といったような意味合いです。このコピーを体現するかのようなビジュアルを元に、ロゴデザインは考えられました。

    ワインロゴの成り立ち

    ワイングラスの先にある「9」という数字。ブランドを象徴するこの数字をワイングラス越しに見た時の、グラスと液体による屈折をモチーフにこのロゴデザインは考えられました。キャッチコピーの通り「ワインの先にあるもの」それがこのブランドであることをストレートに表現したビジュアルでありながら、実にユニークでインパクトに残るロゴデザインです。

    Gilnei Silvaは、実際にワイングラスと9を並べ、その様子を書き留めながら、ロゴデザインへと落とし込んでいきました。ワインの液面を境に上下で異なる「9」の大きさや、波打つように描かれたワイン。その全景は、ワインごしに見える数字でありながら、海に浮かぶ建造物とその影のようなスケールの大きな絵柄にも見えてきます。また、ワインや原料の葡萄の色をモチーフに設定された、深くてジューシーな色合いが一層理知的に見せています。

     

    ■ブランドデザインの一新で売り上げが大躍進!

    ペーパーアイテムのデザイン

    パッケージデザイン

    シンプルでセンシティブなデザインは、都会的でインテリジェンスなイメージを与えます。このロゴデザインを軸に、パッケージデザインやチラシ、グッズ、webサイトなどが統一してデザインされました。

    リ・ブランディングされる前のブランドとリニューアルされた「Vineria 9」の売上げを比較すると、その伸び率は、なんと1180%に上ったそうです。同じワインという品目を扱いながらもこれほどまでに違いが出るのは、コンセプトをカタチにしたデザインが担う部分が大きいといえるのではないでしょうか。


    呼吸をテーマにしたフィットネスクラブのロゴデザイン作成例

    フィットネスクラブのロゴサンプル

    「CROSSFIT」とはアメリカ発祥のトレーニング法で、生活の中での動作を基本に組み立てられたトレーニングを行うことで、生活動作をよりラクにし、同時に代謝や体力の増強を図るというものです。日常の中で実感しやすく、効果的にトレーニングを行えるプログラムとして世界的にブームになっています。

    そのCROSSFITの専用ジムのオープンに際し、ネーミングを含めたブランディング戦略が練られました。

    ジムの名前は「Rezpir」。すべての動作の基本となる「呼吸」をテーマに名づけられました。「Rezpir」は造語で、息を吸うことを意味する英語の「inspire」と、息を吐くことを意味するポルトガル語「expira」の間に「z」を入れて繋いでできた言葉です。

     

    ■フィットネスロゴのZの意味

    ジムのロゴの成り立ち

    なぜロゴの中心に「Z」が入ったのかというと、息を吸う動作を記号「>」、吸う動作を「<」で表わし、重ね合わせることで「Z」のフォルムになるからです。さらに、「Z」の中心にあたる、二つの記号が重なった部分に稲妻のようなマークが見出されました。この稲妻のマークは「エネルギー」を表わし、ワークアウトを専門に行うフィットネスジムに相応しいモチーフとなったのです。

    フィットネスクラブのロゴ作成例

    カラーはイエロー×ブラックのハイコントラストな組み合わせ。シンプルなサンセリフ体の中心にエネルギーマークを内包する「z」が入ることで、インパクトが強く、ジムの力強いイメージも上手く伝わるロゴデザインとなっています。

    また「z」一文字をシンボルマークに仕立て、アイコン化することで、さまざまなツールに展開しやすいビジュアル・アイデンティティの中心になっています。

     

    ■揃えたくなる?フィットネスのロゴ入りアイテム

    ロゴ入り名刺 フィットネスのロゴ入りボトル フィットネスのロゴ入りキャップ フィットネスのロゴ入うウェア

    カードやボトル、キャップやTシャツなど、スポーツにまつわるグッズに幅広く展開しています。エネルギッシュでパワーを感じるこれらのグッズは、スポーツをしない人でも思わず欲しくなるような、ファッション的にも優れたデザインです。


    オンライン証券取引サービスのロゴデザイン作成例

    オンライン証券取引サービスのロゴ

    オンライン商取引サイト「Digital Commerce Group」の頭文字をとった俗称「DCG」は、大手オンライン商取引グループ「EZ Commerce」によって作られたブランドです。発足当初から使用していたロゴマークはありましたが、イメージとデザインがそぐわないため、新たなビジュアルデザインが求められました。

     

    ■オンライン商取引サイトとは?を表現したロゴ

    ロゴのラフスケッチ

    オンライン商取引サイトの完成ロゴ

    ロゴマークのモチーフになったのは、クラウドを意味する「雲」の絵柄と、商取引を意味する「$」のマーク。「DCG」の3つの文字をクラウドで囲み、2箇所に突き出た斜めの線分で「$」を表現しています。

    頭の中に浮かんだイメージを、丁寧に手書きで描き起こし、パソコンでブラッシュアップしています。

     

    ■ロゴマークのBefore After

    ロゴマークのBefore After

    左が改変前のロゴデザインです。同じサンセリフ体を使っていても、その印象の違いは大きなものです。改変前のデザインは非常に簡素な印象があり、文字に表情が感じられず、悪く言ってしまえば素っ気ない印象です。対して新しいデザインの方は、丸みのある柔らかなクラウドとフォントにより、柔軟な印象が感じられます。加えて、クラウドから突き出た線と途切れた雲のシェイプが他にない個性を感じさせ、ロゴの印象を強く残します。


    まとめ

    Studio Gilnei Silvaのロゴデザインは手書きで何度も修正を重ね、完成形直前のカタチまで丁寧に仕上げられていました。その後、書いている間に頭に浮かんだカラーやアレンジをパソコンで付加することで、ロゴデザインは100%完成します。

    パソコンの作業に慣れてしまうと、手作業でデザインすることが少なくなったというデザイナーの方も多いかと思います。しかし、自由に意のままカタチを描くアナログ作業はデザインの基本。自由に発想を広げるためにも、積極的に手書きの作業を行ってみてはいかがでしょうか。

    design : Gilnei Silva ( Brazil )

     


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