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「アハ体験」によって見る人を印象付けるロゴデザイン -#098
ちょっと見ただけでは、その意味するところが理解できないロゴデザインも少なくありません。わかりづらいメッセージは忌避される傾向もありますが、よくよく見るとその伝えたいことがわかるロゴデザインは、見る人に「アハ体験」(ひらめきや「気づき」の体験)を促し、強い印象を残すことで忘れられにくくなるものです。そんな「アハ体験」によって見る人を印象付けるロゴデザインを集めてみました。
シンプルなテキストにアイコンを忍ばせたロゴデザイン
すぐに「sleep」の文字が目に飛び込んできます。2つの「e」の文字に少し手が加えられていますが、経験から見る人はこれが「sleep」という文字であることがすぐにわかるようになっています。シンプルでスタイリッシュに見せるための意匠のようですが、よく観察していると、2つの「e」が「閉じた目」であることがわかってきます。テキストにアイコンが隠されているというわけです。
アイコンにテキストを忍ばせたロゴデザイン
こちらは上の例とは逆、アイコンにテキストを忍ばせたロゴデザインです。椅子が一つあるだけのようにも見えますが、よく見ると背もたれに「SiT(座る)」の文字が見えてきます。本来見えるはずの四本目の足を省略するなど、ミニマムなデザインに仕上げることで、文字を浮かび上がらせやすいように工夫がなされています。
アイコンとテキストに間接的な意味を込めたロゴデザイン
「gravity」とは「重力」や「引力」といった意味。そして、その下に置かれているのは一つのりんご。一見なんの関係もないようですが、よく見るとりんごの下には影が描かれていて、地面の上に置かれていることがわかります。つまり、これはニュートンが万有引力の法則を発見した際のりんごであり、テキストとアイコンが見事に結びつきます。まさにニュートンがりんごが木から落ちる時を発見したような「アハ体験」が起こりませんか?
なかなかじっくりとは眺めてもらう機会が少ないだけに、ロゴデザインはわかりやすいものであることが望まれるケースが多いようです。ところが、見る人に印象を残すのがロゴデザインの一つの使命である以上、時間をかけて「アハ体験」を促すようなロゴデザインがあってもいいはずですね。
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